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着物のお手入れで行う『湯通し』とは?

着物を着慣れている人であれば、聞き慣れているかもしれませんが、着物の手入れの一種で”湯通し”という作業があります。

湯通しとは、一体どんな作業でいつ行うべきなのかなど、初心者の方にも分かりやすくまとめました。

湯通しとは?!仕立てる前のメンテナンス

湯通しとは、お湯や薄い石鹸水の中に反物を浸して着物の糊や余分な染料を洗い流す作業で”ふかし”とも言われています。

 

湯通しをすることで、生地の不自然な硬さが取れて着物本来のしなやかな風合いになります。

 

湯通しを行うタイミングは、反物を購入してから仕立てるまでの間に行います。

 

洗い流した後には、水で締めて干します。その後は、生地の巾を揃えるために”湯のし”という別の作業が必要になります。

 

また、糸に使われている洗剤の種類によって、お湯の温度を加減する必要があるので、クリーニング店など、プロにお任せするのが安心です。

湯通しが必要な反物の種類

全ての反物に必要な訳ではなく、結城紬や大島紬などの織物の反物に湯通しが必要です。

 

織り機で反物を織っていく際に、毛羽立ちを抑えて糸を滑りやすくするため、縦糸にも横糸にも糊付けを行います。その糊を落とすために、湯通しが必要になります。

湯通しをしないどうなるのか?!

知っておいてほしいのは、湯通しをせずにそのまま着用しているどうなるのかです。

糊が残ったままで着用していると、しばらく着用せずに保管している間にカビが発生する原因になります。

 

また、雨など水で濡れると糊が残っている影響で、輪っか状の雨シミができてしまいます。この輪っか状についてしまったシミを綺麗に落とすのは困難です。

 

私も湯通しせずに仕立てた紬の着物を着ていて、突然の雨に打たれてしまったことがあります。

表の着物地は湯通してしていたのですが、裏地には行うのを忘れており、裏側に大きな輪っか状のシミができてしまったことがあります。

 

シミができてからでは、着物クリーニングに出しても、なかなかシミが落ちず非常に後悔しました。

まとめ

最近は、安価な洋服を季節ごとに買い捨てていファストファッションが主流です。

 

しかし、日本の伝統である着物は大切に使用すれば代々受け継いでいけるのが魅力の1つです。

 

気に入って奮発した紬類の反物も1つの工程を行うだけで、子どもや孫に大切な着物を残してあげることができます。

 

紬類の反物をお仕立てする際には、一手間かけて「湯通し」をお願いしましょう。