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着物保管に桐ダンスがいい理由は?代用になるケースもご紹介!

ちょっと暖かくなってきた日のお出かけに、着物を楽しまれる方も多いでしょう。最近では、鎌倉や京都などの観光地を筆頭に、着物や浴衣で観光地巡りを楽しむ若者も増えてきました。ところで、皆様は着た着物の管理はどうされていますか?

 
洋服のように洗濯機でジャブジャブ洗うことができない着物は、正しい方法で管理・保管していないと虫食いにあったり、カビの宝庫となったりしてしまいます。大切な着物をいつまでも楽しむためにも、正しい着物の保管方法を知ることは大切です。
 

今回は、昔ながらの桐ダンス保管の他にも現代の生活に合わせた、手軽な着物の保管方法をご紹介していきます。

着物保管の際に気を付けなければならないことは?

着物保管で気を付けなくてはならないことは3つです。「シワ」、「湿気」、「虫」この3つに注意して保管すれば、着物は何世代にも渡ってその美しさを楽しむことができるのです。

着物保管の注意点1「シワ」

着物を保管する際には必ず畳んでしまうので、折りジワはどうしてもついてしまいますが、極力シワをつけないように保管しなくてはいけません。
 
「シワがついたら洋服みたいにアイロンを掛ければ良い」と思われる方もいるかもしれませんが、着物の生地は絹が多いためやたらとアイロンをかけることはできません。アイロンのかけ過ぎで生地が傷んだり、刺繍が崩れたり、色抜けしてしまったりということは結構起こります。
 
着物の生地にできるだけダメージを与えないためにも、保管の際にはシワに気を付け、できるだけシワができない方法で着物を保管することがとても大切になってきます。では、どうしたらシワがつかないように畳めるのか、保管できるのかということになりますが、ここでのポイントは畳み方・グッズの活用・スペースの確保です。
 

着物のたたみ方に気を使う

まず、正しい着物の畳み方で着物を畳むことです。洋服にもそれぞれ正しい畳み方があるように、着物にも正しい畳み方があります。
 
長襦袢の畳み方で着物を畳んでしまえば、余計な畳みジワの原因になってしまいます。出来る限り変な折り目がつかないようにするためにも、正しい着物の畳み方は覚えておく必要があると言えます。
 

お役立ちグッズの「きもの枕」を活用する

また、着物を畳む時にどうしても着物を二つに畳折るという作業が出てくるのですが、この畳みジワを極力少なくする強力な助っ人を使うのも忘れてはいけません。購入したての着物に、棒状の枕のようなものが挟まれてきた経験があるという方もいるでしょう。
 
この枕は「きもの枕」とも呼ばれ、着物を畳む時に用いると余計なシワから着物を守ることができるとされ、着物収納のお役立ちグッズの一つとして知られています。使い方は至って簡単で、着物を半分に折る時などに折り目の位置にこの枕を挟むだけです。着物と着物の間にクッションを充てることで、空間が出来るので折ジワが少なくなるというわけなのです。
 

着物の収納スペースはならべく広めに確保する

最後のポイントは、畳んだ着物をより小さく畳むことなく収納できるスペースを作っておくことです。着物ってどれぐらい小さく畳んでも良いものか迷われる方も多いのですが、たとう紙に収まる大きさに折るのが丁度良いとされています。
 
それ以上小さく畳むとなると、もう一つ、二つ折ることになり、余計な折ジワが増えてしまいます。たとう紙分の収納スペースは確保した上で、着物の保管をすることをお勧めします。

 

着物保管の注意点2「湿気」

着物は湿気を嫌います。洋服もそうですが、湿気を含んだものには決まってカビが発生します。洋服であれば、強力な洗剤と共に洗濯機で洗うことでカビを綺麗に除去することは可能です。
 

しかし、着物は洗濯機で洗うことができないので、一度カビの発生を許してしまうとあっという間に着物全体にカビが広がっていってしまうことになります。カビ取りは悉皆屋などで行ってもらえますが、状態によっては元のような美しい色の着物には戻らないこともあります。
 

そんな状態にならないようにするためにも、普段から着物の湿気には注意を配る必要があるのです。着物を湿気から守るためにすべきことは3つ、着た後に乾燥させる、除湿剤を使う、虫干しをする、です。
 

着物を脱いだ後はしばらく乾燥させる

まず、着た着物はすぐにしまわずに、しばらく乾燥させておきましょう。脱いだらすぐにしまいたくなるかもしれませんが、一日着た着物には汗などが含まれており、かなり湿気ています。
 

この湿気を完全に取り除いた上で保管しなくては、せっかく保管場所がしっかりしていても着物がカビてしまう原因になってしまいます。しっかり乾燥させた着物は通気性の良いところに畳んで収納します。通気性が良いという点では桐ダンスがお勧めですが、他の物でも密閉された空間などでなければ大丈夫です。
 

除湿剤を活用する

除湿剤を一緒に入れることも忘れずにしましょう。除湿剤と言っても色々ありますが、着物の保管でよく用いられるのはシリカゲル(B型)になります。
 
着物の上に直接置くと、除湿剤の液や薬品が漏れた時に着物を傷めてしまう可能性があるので、除湿剤は着物に直接触れないようにして入れるようにしましょう。

 

定期的に虫干しをしましょう

以上が普段の着物の保管をする上で注意すべき湿気対策なのですが、更に虫干しをすることで着物を湿気からしっかり守ることができます。
 

虫干しとは、湿気のない晴天の日(前後の日も晴天である日を選ぶこと)に着物を収納箱から出し、風に当てるというものになります。直射日光に当ててしまうと着物の焼けの原因になるので注意しなくてはいけませんが、室内の換気の良いところで着物を干すことで、保管中に吸収してしまった余計な湿気をしっかり逃すことができるのです。

 

着物保管の注意点3「虫」

また、着物には虫も吸い寄ってきます。特にウール製の着物には虫が付きやすいので、防虫剤などを使用しながら虫除けする必要があるのです。うっかりウール製の着物を絹製の着物と一緒にしてしまうとより虫がつきやすくなってしまうので注意が必要です。
 

着物保管にも防虫剤が効果的

虫除けにはやはり防虫剤が効果的です。但し、防虫剤を使用する際には、どの種類の防虫剤を使用するべきかしっかり確認しなくてはいけません。防虫剤に含まれている薬品によっては、他の防虫剤と使用不可となっているものもあります。
 

「とにかく虫に来てほしくない!色々防虫剤を入れておけば安心だろう」と、防虫剤の成分確認もよくせぬまま収納箱に投げ入れるようなことだけはしないでください。防虫剤に含まれる薬品同士が化学反応して、着物を傷めてしまう可能性だってあるのです。
 

いくら虫から着物を守るためとはいえ、色々な薬剤をゴチャマゼで使用して着物を変色させてしまったとなっては元も子もありません。防虫剤を使用する際には、その成分や注意点をよく確認してからにしましょう。

桐ダンスは着物を保管するのに最も適している?

以上の3つ、「シワ」、「湿気」、「虫」から着物を守るのに最適なのが桐でできた箪ダンスだとされています。桐は、湿気が多ければ膨張し、逆に乾燥していれば収縮することで内部の湿度を一定に保つ働きがあります。桐でできたタンスの引き出しに着物を入れておけば、桐ダンス内の一定の湿度によって着物にとって最適な環境が得られるというわけなのです。

 

また、桐には虫が寄りつきません。これは桐に含まれるタンニンと呼ばれる成分によるもので、虫はこのタンニンを嫌うため、あえて防虫剤などを置かなくとも、桐そのものが防虫となっているため着物の保管に最適なのです。

 

桐ダンスは元々着物を保管する為に作られているので、着物を保管するのにちょうど良い長さがあります。保管した着物が窮屈でシワシワになる心配もないので、桐ダンスは着物を保管するのに最適なものとして広く知られています。

桐ダンスの代わりになる着物保管ケースとは?

桐ダンスは先に述べたように、着物を保管するのに最適な環境を提供してくれるものではありますが、容易に手に入るものではありません。上等なものやおしゃれなものであれば百万を超えるものもあります。最近では数千円で購入できる安価なものも出てきましたが、こうしたものは100%桐でないこともあり注意が必要です。
 

しかし、値段ばかりが桐ダンス購入の足かせとなるわけではありません。桐ダンスはスペースをかなり必要とすることから、その購入に踏み切れないという人は意外と多いのです。

 

では、桐ダンスに代わる着物の収納方法にはどんなものがあるのかということになりますが、洋服の保管方法を応用することで着物もきちんと保存することができるのです。

 

プラスチックケース+防虫剤で簡易収納ケースに!

衣装保管プラスチックケース
例えば、洋服の保存でプラスチックの衣装ケースを使用することがありますが、着物を保管する際にもこれを使うことができます。但し、大量に収納できるからと何枚も何枚も重ねて一気に一つのケースで着物を保管することはおすすめしません。着物を沢山重ね、密閉して保存することで着物と着物の間に湿気が溜まりやすくなり、カビが発生する原因になってしまうからです。
 
着物衣装ケースの保管場所をクローゼットや押し入れにする場合は、より湿気対策に気を配る必要があります。湿気は下にたまりやすいので、ケースの下にすのこを敷くか、ラックなどを活用し床に直接置かないように工夫するとよいです。
 

また、プラスチックケースは桐とは異なり防虫効果がないので、プラスチックケースで保管する場合には必ず防虫剤を入れる必要があります。プラスチックケースに収納した着物は、長期間ケースにしまいっぱなしにするのではなく、時折虫干しして、新鮮な空気に当ててあげることも忘れずに行いましょう。
 

こだわる方には桐箱での保管もおすすめ

着物収納の桐箱
また着物保管用の桐箱というものもあります、5千円から2万円程度で購入でき、桐ダンスに比べると場所もとらないので手が出しやすいのではないでしょうか。注意点としては通販などで安い桐箱を買って着物にカビを生やしてしまった!なんてトラブルもあるようですので、購入元はしっかり選びましょう。桐箱で着物保管するにしても定期的な虫干しはしてあげる必要があります。

たとう紙を活用して保管もできます

たとう紙

プラスチックケースで着物を保管するのはどうも抵抗があるという方は、たとう紙での保管をおすすめします。たとう紙は、着物を買うと必ず付いてくるので、それを大切に取っておき再利用しましょう。但し、たとう紙の内部にある薄紙は捨てましょう。
 

薄紙には糊が付いているのですが、これを好物とする虫がすぐに寄ってきてしまうので、薄紙は捨てて、着物を保管するようにして下さい。たとう紙にも色々な種類がありますが、特に100%和紙でできたたとう紙は湿気に非常に強いので着物の保存に最適です。
 

草履の保管は草履箱を再利用!

草履の保管は、本来下駄箱に収納するのが望ましいとされていますが、下駄箱にもスペース問題があり、なかなか草履まで収納できる余裕があるという方は少ないでしょう。では、どうやって草履を保管すれば良いのかということになりますが、草履を購入した時に付いてくる草履箱を再利用することで、草履をきちんと保管することができるのです。
 

草履箱は紙で作られているものがほとんどなので、そのまま置いておくと湿気を吸収してしまいます。中に草履が入っていれば、当然その草履も湿気に晒されることになり、次に使おうと思った時にカビだらけということになりかねません。
 

この湿気問題は、実は簡単な方法で解決できます。草履箱に1cm×1cm大の穴を2、3か所作るだけで良いのです。そうすることで、草履箱の通気性が良くなり、湿気が逃げやすくなります。

着物を綺麗に保管するコツは”虫干し”

着物を保管する上で気を付けなければならないことは「シワ」、「湿気」、「虫」の3点ですが、この3ポイントを一気に確認し、状態を良くする方法があります。それが虫干しです。
 

虫干しで虫も湿気もシワもオサラバ!

桐ダンスでさえ、一年間一度も開かない状態にしておけばどんどん湿気やすくなってしまいます。中に入っている着物も、元々完璧に乾燥した状態で収納しているのであればさほど問題はありませんが、少しでも湿気が残った状態で収納しているのであれば、他の着物を湿気させる原因になってしまいます。
 

一度も箪笥を開けることがなければ、カビが生えていてもおかしくはありません。そこで、着物を大切に保管する方法として推奨されているのが虫干しというものになります。
 

虫干しというのは、一言でいうと、晴れが続く、よく乾燥した日に着物を箪笥から出してハンガーなどに掛け、風通しの良いところで6時間ほど部屋干しするというものです。こうすることで、折りジワが伸び、収納されている間に溜まった湿気を逃すことができ、更に虫も着物から追い出すことができるのです。
 

虫干しは年に3回やるのが良いと言われており、それぞれで名称が異なります。梅雨明けに行う土用干し、秋に行う虫干し、冬に行う寒干しです。名前は違いますが、やることは虫干しと同じです。
 

虫干しのポイントは、湿気が全くない、よく晴れ、乾いた日に行うことです。着物を乾かしている間は、箪笥の中も空っぽになるので、思い切って全ての戸、引き出しを開け、箪笥の中に溜まった湿気も一緒に逃すようにすると良いです。

虫干ししながら着物の点検を

着物を箪笥から出し、ハンガーなどに掛けて干せば、着物の傷んでいるところ、汚れているところなどが一目瞭然になります。
 

しまう前には汚れが無かったはずでも、経年で出てくるシミなどはどうしてもあります。そうした汚れ、虫食い、焼けなどを確認するためにも虫干しは大切です。虫干しで見つかったシミや汚れ、虫食いは早い段階でメンテナンスに出すようにし、より長く着物が着られるようにしましょう。

虫干しが終わったら、きちんと畳んで正しく収納

虫干しが終わった着物は、着物の畳み方に従って丁寧に畳みます。畳んだ着物は無造作に重ねて収納するのではなく、出来る限り重ならないように工夫して収納するようにします。
 

着物と着物の間に空間を設けることで、より湿気にくくなります。着物を重ねて収納する場合は、3から4枚ほどを目安にしてみましょう。それ以上重ねる場合は、先にも取り上げたきもの枕を着物と着物の間に6本ほど挟んで空間を設けるように工夫してみましょう。

まとめ


いかがでしたでしょうか。着物の管理・保存で注意しなければいけないのが、「シワ」、「湿気」、「虫」です。

 

保存場所の環境を整えるのも大切ですが、しまう前に着た着物をきちんと乾かし、湿気を無くす作業もとても大切なので忘れずに行うようにしましょう。

 

自宅のスペースの都合や環境によっては、自分で着物を管理するのがとても難しいという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は、保管サービスも行っている「アライバ」をぜひ御活用下さい。大切な着物をいつまでも楽しむために、正しい着物の保存方法を知り、実践しましょう!
 

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