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ここでは名称を知っておきたい着物の代表的な部位と、さらにその中でも汚れやすい箇所のケア方法についてご紹介します。
長い袖の袋になっているところを「袂(たもと)」と言います。上品な着こなしのためにも、袖口からは腕や長襦袢が見えないように意識しましょう。
帯揚げは広い幅の帯で帯の上部にきます。幅の広い布で、やや重みを感じるちりめんです。帯や帯締めとのカラーの組み合わせで雰囲気を変えられます。
帯締めは、帯と帯結びをきちんと留める役割を持ちます。糸が組まれている「組紐」と「丸ぐけ」があり、「丸組」、「平組」、そして「角組」の3種類ある帯との組み合わせに慣れてきたら、さらに帯飾りもプラスすることでバリエーションを一気に増やすことも可能です。
半襟は着こなしに華を添えてくれるだけでなく、長襦袢の汚れも防いでくれる存在です。あらゆる刺繍やデザインがあり、自分で縫う時も数カ所のみで難しくありません。襟元からの見え方を意識しながら縫うのがうまく着こなすコツです。
伊達衿は「重ね襟」とも言われ、襟を装飾して気品を添えるための襟です。ぱっと華やいだ雰囲気を演出してくれる存在なので、振袖の柄やカラーとの組み合わせには積極的にこだわってみましょう。
着物の襟と半襟、そして伊達衿を重ね合わせた部位を差します。この襟元で襟が整っていなかったり伊達襟がだぶついていたりすると、見た目の美しさが損なわれるので注意しましょう。このような状態になっていても簡単に手直しできます。
また、触れる場面が多いために大変汚れやすい部位ですので、汚れた手で触れないように気を付けましょう。
着物で最も汚れやすい襟は、脱いだらすぐに汚れていないか確認してください。こちらでは汚れがある場合にタオルとベンジンで簡単に落とせるケア方法をご紹介します。
タオルを2枚用意したら、襟を1枚の上に、残りのタオルにしっかりとベンジンをつけます。ここでタオルのごく一部に少量のベンジンをつけてこすると、てかってしまって生地が傷んだり毛羽立だせてしまったりするので注意してください。
襟全体を大きな動きでタオルを動かしながら、汚れを襟の下にあるタオルに移していきます。ここで生地を傷めないためにも、タオルの広い面積にベンジンをしっかりと含ませておくことが大切なのです。
汚れの部位のみで動かすと、シミの輪ができる可能性があります。汚れが気にならなくなるまで繰り返しましょう。
汚れが気にならなくなったら、着物から30cm程度離れたところから全体に動かすようにして風を送ります。ゆっくり乾かすのではなく、ヘアドライヤーで一気に乾かすとシミの輪予防につながります。
乾いても汚れが気になる場合は、3回程度繰り返してください。
女性がお着物を着る時によくあるのが、袖口に何かの弾みで化粧品の汚れを付けてしまうことです。例えば、メイク直しや顔の周りが気になって手を持っていったタイミングで汚れがついた経験がある方は多いのではないでしょうか。
袖口が汚れたら、化粧品の油を溶かせる油系の溶剤の力を借りましょう!ドラッグストアでも取り扱われているようなベンジンで充分です。ただし、ベンジンで変色したり色落ちしたりする素材などもあるので、あらかじめ目立たない裏側あたりで試してから使用してください。
大判のタオルの上に汚れが気になる側を表側にして袖口を広げたら、目立つ方を表にして広げます。ベンジンを染み込ませたガーゼでその汚れが目立つ箇所を優しく叩いていきます。
汚れを移し終わったら汚れていない部分を使って着物をポンポンと叩き、汚れが気にならなくなったらさらに広範囲にたっぷりとベンジンを含んだガーゼで汚れの輪郭がわからないようにぼかします。
汚れの輪郭をしっかりとぼかせたら、着物専用のハンガーにかけてじっくりと乾かしましょう。無ければ洋服用の一般的なハンガーを使用しても特に大きな問題はありません。
着物の主な部位の中で特に汚れやすいのは「襟」と「袖」。一度覚えれば簡単に落とせる方法もあるので、脱いだらまず確認し、汚れてしまったらすぐに落としてお気に入りの着物を長く大切に着るようにしましょう。